本作は幻の名作と呼ばれてもいた。劇場公開は1992年末で、VHSとレーザーディスクが1993年にリリースされていたものの廃盤。ずっとDVDおよびBlu-ray化がされていなかった。ミニシアターでのリバイバル上映がごく限られた時間に実施されており、特に2022年の神保町シアターでの上映では連日満席の大盛況にもなっていた。
そして、Blu-ray化およびDVDレンタルの開始は2022年末。なんと劇場公開から30年の時が経ってからだったのだ。Netflixで誰でも観られるようになったということは、本作のファンにとって奇跡と言っても過言ではない。
そして、本編は独特のアニメの表現がされた「音楽シーン」が特に魅力的であり、切ない物語に「危うさ」も感じることも重要な作品だったように思う。その理由を記していこう。